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教会の鐘

379 :新撰組:03/01/31 19:06
ヨーロッパのある村に、男が訪れたのでした。
宿屋の主人の話によれば、夜になったら決してカーテンを開けてはならないと言います。
男はなぜ?と聞き返すと、主人は口を濁して部屋を出て行ったのでした。

それから、男が村人から聞いた話を断片的に繋ぎあわせると、悲しい物語があったのでした。

十年くらい前に、村でのけ者にされている母と娘がいました。
ある日、娘は村人の馬車に轢かれてしまいます。
だけど、馬車はそのまま娘を見捨てて逃げたのでした。
娘は助けを求めたのですが村人は誰も助けてくれません。
そこで、娘は血まみれのまま教会まで這って行きます。
娘を庇ってくれる神父を頼っての事でした。
しかし神父はその時、隣村に行っていたのです。
それを知らない娘は必死に教会の鐘を鳴らして、誰かの助けを求めたのでした。
しかし、いくら鳴らし続けても村人は誰も娘を助けず、
隣村に出かけていた教会の神父が帰って来た時には、娘はすでに亡くなっていたのでした。


380 :新撰組:03/01/31 19:07
それからしばらくたった頃から、
教会の鐘を鳴らすと、夜中に必ず娘の幽霊が出てくるようになりました。
娘の幽霊は、窓の外から部屋の中を伺うのです。
そしてなにより、その娘の幽霊を見た村人は、必ず次の日には死んでしまうのでした。

そこで、村人は夜中に窓の外を決して見ないように常にカーテンを閉め、
その上、教会の鐘の紐を切り、鐘を鳴らせないようにしたのでした。

ところが、男が宿に泊まった夜、鳴らせないはずの教会の鐘が鳴ったのでした。

そして次の日、偶然に娘の幽霊を見た村人が死んでしまいます。
村人が恐怖におののくまま夜を迎えると、やはり鳴らせないはずの教会の鐘が鳴ります。

そして次の日には、やはり娘の幽霊を見た村人が死んでしまいます。

その夜、誰も怖がって近づかない教会へ、幽霊を信じない男が忍び込みます。
そして見たものは、教会の塔の上で鐘を鳴らそうとしていた、神父の姿でした。
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